今日の惹かれる・・・はフレーズというより「暗渠」という言葉。
2014年5月21日発売
ソロ5枚目のアルバムから「ルート53」をチョイス。
この曲、とっても好きなんです。
目に浮かびませんか?懐かしい田舎の風景。
思い出しませんか?子供の頃、毎日何かに夢中で時間を忘れて遊んだ頃。
夕闇に背中を押されるような焦燥感と明日また会えるのに名残惜しい別れの時間。
そんな風景を呼び寄せるのはまさに冒頭の、
高架下 秘密を持ち寄った小さな宇宙
コンクリート 冷たい暗渠 か細い線路 砂の山
この世のノイズがまじり響く
胸騒ぎ止まらぬ夏の昼下がり
はい、暗渠(あんきょ)です。
この曲に出会うまで暗渠なんて言葉知りもしなかった。
こんな言葉を持ってくるって稲葉さんらしいというか、普通思いつかないでしょ!?
稲葉さんの歌詞はすごく想像力を膨らませてくれるし、
思いつかない知識や感覚を芽生えさせてくれる気がします。
昔は農地に水を供給するためたくさんの水路があったのですが時代と共に蓋がされ見えなくりました。その水路のことを「暗渠(あんきょ)」と言います。杉並区にもたくさんの暗渠がありますよ。ご興味のある方はぜひどうぞ。荻窪暗渠展(9月17日~) pic.twitter.com/YFcAGCxVqK
— 木村ようこ/杉並区 (@kimura_yohko) 2016年9月14日
こちらのツイートをたまたま目にして、暗渠と水路がピピッと頭をかすめました。
ソロシングル「羽」に収録されている「水路」
「羽」の発売に際して、稲葉さんは各所でインタビューに答えられているのですが、
その中の一つに印象深いコメントがありました。
水路跡の緑地になっている所を歩いている時に、時間が流れていく感じと同じ場所での定点が積み重なっていく感じとか、その場所を見ていて自分で“10年後にここを僕が歩いている時、どうなっているのだろうか”と思ったり
なんだか繋がりませんか?暗渠と水路。
いや、暗渠は元水路なんだけどもw
稲葉さんは「ルート53」を作詞したとき、暗渠という言葉を選んだとき、
もしかしたら「水路」の構想も出来ていたのかな~なんて思ったり。
2年弱発売は離れている2曲ですが、この2曲はある意味繋がっているのかな~なんて。
で、水路の歌詞を見返してみると、
Long time ago
この小路沿いに 水の流れがあったという
緑溢れ木陰は黒い宇宙
うわぁ~!!!
「ルート53」の小さな宇宙と 「水路」の黒い宇宙!!!
繋がった~~~!!!
なんて一人興奮していた私です(笑)
日常の中で思い浮かべる純粋だった子供時代とその場所は消えていない事実と、
その綺麗な思い出のままで時を止めてしまうことなんてできない現実。
そんな相対的な曲なのかなと感じています。
いかがですか?
ARIGATO☆